2019年04月30日

きのう何食べた? / よしながふみ


実はひそかに読んでいた作品。
まあ面白いけど、そこまで好きってほどでもない漫画だったのが…最近俄然好きになってきた。
なぜなら、そこには日常のような、人生が、生きるということが描かれているような気がしてきたから…。

もう結構な大人のゲイカップル。片方は見た目は男だがおネエ感を隠さない美容師。
そしてもう一人は、ゲイにはとても見えない、またそれを基本は隠したいイケメン弁護士。この2人のカップル。
弁護士の方の男は、弁護士でありながら倹約かで毎日自分で料理を作るのだが、それがまたとても家庭的且つ美味しそう。レパートリーもかなり抱負。
そんな2人の、単純に40を過ぎた男として、ゲイとして、社会人として、2人を取り巻く環境…そういったことの日常だったり苦悩だったりが基本は明るく楽しく描かれる。

ゲイカップルの漫画って聞くと最初はえ?ってなると思うけど、でもそんなに生々しいゲイの様子が書かれているわけではなくて。
どっちかっていうとこの漫画、半分くらいは料理のことが、レシピ的なことが書いてある。
だから料理なんて全くしないし興味もない私にはそこまで魅力的ではなかったのだけど…。
でもなんとなく、なごむなぁっていう感じの漫画だった。
話が進むにつれ登場人物が歳を重ねて、周りにも変化があり、新たな悩みだったりとかそういうちょっとしたことが増えてきて。

自分も歳をとったらこんな感じになるのかなとか、こういうこときっと必然的に起こるんだろうなって、ある種リアルなことが描かれることが増えてきたわけで。
それがなんか妙に心に刺さったり。すごくいとおしく思えたり。
ゲイもノンケも同じ人間(当たり前)だし、悩むことって同じようなことだよなって思ったりとか。
なんだか俄然身近な漫画になって、ぐっとこの漫画が好きになった。感情移入するようになった。
ああ、なんか不思議な魅力のある漫画だなぁって。

もはや大御所と呼んでもいいような作者の、異端のようでいて実はそんなこともない、いい漫画。
ゲイの人も、ノンケの人も、男も女も、料理が好きな人も。ほのぼの日常系が好きな人も。
ある程度の大人だったら、みんな何かしらひっかかる点があるんじゃないかなっていう作品。

子供には早いかもしれないけど。なんだか人に薦めたくなった。
なんか最近疲れたなとか、心がギスギスしているなぁって人に読んでもらいたい。
もちろんただ料理の参考にするのもいい。多分全部即戦力的な料理ばかりだと思う。
それが目当てで読み始めたとしても、きっと全部を好きになるんじゃないかな。

ついにドラマ化されて、それもすごくいい。
どちらか好きな方を手に取ってみてほしい。




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posted by 九路 at 14:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 漫画オススメ | 更新情報をチェックする
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